バージョン 2.6
NVDA リモートを使うと、NVDA スクリーンリーダーを実行している他のコンピューターに接続して操作できます。相手が隣の部屋でも地球の裏側でも同じように操作できます。接続は簡単で、新しく覚えるコマンドはごくわずかです。他の人のコンピューターに接続したり、信頼できる他の人に自分のコンピューターの操作を許可したりして、定期的なメンテナンスを実行したり、トラブルに対応したり、トレーニングを提供したりできます。
操作する側と、操作を許可する側の、両方のコンピューターで NVDA および NVDA リモート アドオンがインストールされている必要があります。 NVDA および NVDA リモート アドオンのインストールは一般的な手順と同じです。詳しい説明は NVDA ユーザーガイドをお読みください。
NVDAリモートがセキュアデスクトップで使えるように設定されている場合は、このアドオンをアップデートするときに、セキュアデスクトップの環境もアップデートすることをお勧めします。 その手順は、まずアドオンを通常のようにアップデートします。次に NVDA メニュー「設定」「一般設定」を開いて「現在保存されている情報をログオンまたはその他のセキュアスクリーンで使用」ボタンを押します。
有効なSSL証明書を持たないサーバーに接続すると、接続のセキュリティに関する警告が表示されます。 これは、接続が安全でないことを意味している可能性があります。 サーバーのフィンガープリントを信頼する場合は、「接続」ボタンで接続するか、 「このサーバーを信頼して接続し、今後このダイアログを表示しない」ボタンを押して接続し、フィンガープリントを信頼できるサーバーのものとして保存します。
「接続」の最初のラジオボタンで片方が「サーバー」を選択すると、外部のサーバーを中継しない接続ができます。 自分と相手のどちらのコンピューターを「サーバー」のモードにするかを選びます。 あなたが選んだモードと逆のモードを相手のコンピューターが選べば、あなたのコンピューターに接続できます。
あなたがサーバーになることを選択すると、「IPアドレスを調べる」ボタンを使って、このコンピューターが外部からアクセスできるIPアドレスを持っているか、 そしてこのアドオンのためのポートが外部から利用できるかどうかを調べます。 ポートチェックがあなたのコンピューターのポート(既定のポート番号は 6837 )に接続できない場合は警告のメッセージがあります。 ポートに接続できない場合はアクセス許可やポート転送などの設定を確認してください。 注意: アクセス許可やポート転送の設定方法はここでは説明しません。お使いのルーターなどの説明をご確認ください。
「鍵」のフィールドに鍵を入力するか「鍵を作成」ボタンを押してください。操作する側のコンピューターでは、あなたのコンピューターのIPアドレスに加えて、この鍵の情報が必要です。既定のポート番号(6837)を使用しない場合は、相手のコンピューターで「外部IPアドレス:ポート番号」の形式でホストを指定します。
OKボタンを押すと、コンピューターは接続されます。 相手が接続してきたらリモートを使用できます。
リモートの作業を開始すると、相手のコンピューターを操作する側では、ファンクションキー F11 を押して、入力の送信を開始できます。 「相手のコンピューターを操作」と NVDA が読み上げると、操作する側のコンピューターでのキーボードや点字ディスプレイからの入力は、操作を許可した側のコンピューターに送られます。操作する側のコンピューターが点字ディスプレイを使用している場合には、相手からの情報が、操作する側のコンピューターの点字ディスプレイに表示されます。もう一度 F11 キーを押すと、送信を停止して、自分のコンピューターを操作できるようになります。 互換性の問題を回避するために、操作する側とされる側は同じ配列のキーボードでお使いください。
他の人に簡単にNVDAリモートで接続してもらうために、リンクを共有するには、NVDAメニュー「ツール」「リモート」「リンクをコピー」を選びます。 あなたが「相手のコンピューターを操作」を選んでいる場合は、このリンクを相手が使用すれば、その相手のコンピューターを操作できるようになります。 あなたが「自分のコンピューターの操作を許可」を選んでいる場合は、このリンクを相手が使用すれば、その相手があなたのコンピューターを操作できるようになります。 このリンクは多くのアプリから自動的に実行できます。しかし、リンクの実行がうまくいかない場合は、このリンクをクリップボードにコピーして Windows の「ファイル名を指定して実行」ダイアログに貼り付けて、OKボタンを押してください。
キー入力を送信している状態では Ctrl+Alt+Del の組み合わせを送信することは、普通の操作ではできません。 相手側に Ctrl+Alt+Del キーを送信したいとき、操作される側がセキュアデスクトップで利用できる場合は、NVDA メニューの「Ctrl+Alt+Delを送信」コマンドを利用してください。
自分が所有している遠隔地のコンピューターを操作したいことがあります。例えば旅行中に、自宅の外から自宅のコンピューターを操作できたら便利でしょう。または、自宅の部屋にあるコンピューターを職場から操作したいこともあります。このような高度な使い方に役立つ機能を紹介します。
高度な使い方として、NVDAリモートを「起動時にサーバーに自動的に接続」と「相手のコンピューターを操作」の組み合わせで使うこともできます。
注意: 「起動時にサーバーに自動的に接続」に関するオプションは NVDA を次回に再起動したときから有効になります。
相手のコンピューターからの音声を聞きたくない場合は、NVDAメニューの「ツール」「リモート」「相手の音声をミュート」を選んでEnterキーを押してください。
リモートの作業を終了するには:
操作する側のコンピューターで F11 キーを押して入力の送信を停止してください。「自分のコンピューターを操作」というメッセージが聞こえます。「相手のコンピューターを操作」と聞こえたらもう一度 F11 キーを押してください。
NVDAメニューを開いて「ツール」「リモート」「切断」を選んで Enter キーを押してください。NVDA+alt+pageDownを押して、リモートセッションから直接切断することもできます。
「リモート」メニューの「クリップボードを送信」コマンドは、クリップボードのテキストを相手のコンピューターに送信する機能です。 このコマンドを実行すると、自分のクリップボードのテキスト情報が相手のコンピューターのクリップボードに送信されます。
セキュアデスクトップで NVDA リモートを使うためには、アドオンがセキュアデスクトップで実行できるようにインストールしてください。
NVDAメニュー「設定」「一般」を選択
「現在保存されている情報をログインまたはその他のセキュアスクリーンで使用」ボタンを押す
設定やアドオンをコピーするかどうかを聞かれるので「はい」を選択。ユーザーアカウント制御のダイアログが表示される場合は操作を許可してください。
セキュアデスクトップにNVDAリモートがインストールされている場合、自分がこのコンピューターの操作を相手に許可している場合、 セキュアデスクトップも相手のコンピューターから操作できます。
信頼していたサーバーのフィンガープリントを信頼しなくなった場合は、「オプション」ダイアログの「すべての信頼済みフィンガープリントを削除] ボタンを押して、信頼済みのフィンガープリントを全て削除できます。
以下は NVDA リモートのプロジェクトに貢献した人たちの名前です。
このリポジトリをクローンして、NVDA リモートに変更を加えることができます。
これらは pip でインストールできます: * markdown * scons * python-gettext